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学生の皆さんに読んでいただきたい本の紹介

制作者:出口大誠

 初めに自己紹介をさせていただきます。SDGs推進センター学生スタッフの出口です。私はKITの機械工学科に所属しています。今回はFACT FULNESS」(ファクトフルネス)という書籍について紹介していきます。この紹介をしたいと考えた経緯として、ファクトフルネスは現実の世界を客観的かつ事実ベースで理解することにより、より建設的で効果的な意思決定を行う手助けとなる価値あるフレームワークを提供しており、KITの全学生におすすめできる間違いない一冊となっているからです。

ここから本書の内容・ポイントについて紹介していきます。本書の著者は一人ではなく、ハンス・ロスリング、アンナ・ロスリング・ロンランド、オーラ・ロスリングの夫妻とその息子によって著作されたもので、事実に基づく視点から世界を理解する方法を提唱しています。本書は、人々が世界の状況を過度に負の視点で見がちであることを指摘し、実際のデータと統計に基づいた事実を通じて現実的でバランスの取れた見方を示しています。読み始めると冒頭に13問の三択クイズが設問してあるのでぜひ挑戦してみてください。その解答が8問以上正解でしたら社会科目が得意だったり世界情勢が好きだったりする方なのでしょう、しかしほとんどの方は2問正解ほどじゃないでしょうか。世界の平均も2問正解であり、私の知り合いにも回答してもらったところ2問正解ほどが多かったです。

13問の三択クイズですから、チンパンジーがあてずっぽうで答えても33%正解できます。世界の平均正答率はチンパンジーよりも低いことになりますね。このことから自分たちが思っている以上に世界を負の視点で見て、間違った認識をしていると痛感できるでしょう。本書ではこのような視点になってしまった原因も示しており、ネガティブ本能・思い込み・メディアの影響に関して図やデータを用いて解説してくれるので原因を理解しながら楽しく読むことができます。またこの問題を解決するために、「データに基づく視点」・「進歩と改善の認識」などに重点をおいて、事実に基づいた客観的な視点を持つことを学び、世界の状況を誤解せずに理解するための思考スタイルとアプローチを養うことができます。

 

 最後にこれまでの紹介のとおり本書では、自分自身の現在の物事に対する視点を確かめられるとともに、負の視点や思い込みから脱することで物事を客観的にかつ事実ベースで理解できるようになります。この能力は常に新しい情報を取り込んでいるKITの学生には有意義なものであり、これからの皆さんが正しく判断し挑戦できる自信を得るための一冊になっていますので、ぜひ読んでみてください。


参考文献

(FACTFULNESS 10の思い込みを乗り越え、データを基に世界を正しく見る習慣/ハンス・ロスリング/オーラ・ロスリング/アンナ・ロスリング・ロンランド/表紙)

https://item.rakuten.co.jp/bookfan/bk-4822289605/?scid=af_pc_etc&sc2id=af_113_0_10001868&gclid=EAIaIQobChMI597hmbTbgQMVS2aLCh1njQ_cEAQYAiABEgK6d_D_BwE&icm_acid=255-776-8501&icm_agid=&icm_cid=18637993114&iasid=wem_icbs_